熊本地震

4月14日に熊本で発生した地震はその後も余震が続き、災害からの復旧は思うようには捗ってはいないようである。 私が知る限り九州地方でこれほど大きな規模の地震が発生したことはなかった。 実際、九州地方に住む同期の友の多くから驚きの声が寄せられた。
しかし地震後進められている調査では、これまで見つかっていなかった活断層が新たに見つかるなど、九州地方も日本の他の地方と同じく今後も地震発生とは無縁ではないことが明らかになってきている。

さらに、今回の地震に関連して少し話題に上がったが、火山噴火による災害発生の可能性も指摘されている。
昨年ある研究会で、リスク研究がご専門の東京大学の岸本先生のお話を聞く機会があったが、今回の地震発生でその時に衝撃を受けた話を思い出した。 阿蘇山桜島の火山爆発についての話である。 阿蘇山周辺のカルデラは昔 火山の噴火口であったことはよく知られているが、桜島を取り囲む錦江湾も、昔 桜島周辺の火山の噴火口であった、という事である。

従って、阿蘇山カルデラ桜島周辺の錦江湾で火山大爆発が発生する可能性は、大きくはないがゼロではないそうである。 仮にそうなったら火山灰は九州地方全土に降り注ぎ、九州各地は大きな災害に見舞われる可能性があるとのことであった。

新聞やTVで見る限り、熊本や大分地方での災害対策には必ずしも十分な備えがあったとは言えないように思われる。 これを機会に「公助、共助、自助」の考えに基づき、それぞれが災害に対する備えをさらに進めておくことが必要ではないかと思う。