一年を振り返って

フランスの週刊新聞「シャルリー・エブド」が襲撃されるという事件で幕を開けた2015年もあと5日で幕を閉じる。
今年も多くの嬉しい出来事や悲しい事件があった。
 
政治の分野では、日本中にさまざまな議論を巻き起こしながら9月に安全保障関連法が成立した。 この法案についての賛否はさておき、近年政治に無関心と言われていた大学生や高校生までもが法案について声をあげたことは注目に値する。
 
経済の分野では、3月に北陸新幹線の長野-金沢間が開通した。 これで富山県や石川県も東京からの日帰り出張エリアになり、また多くの観光客がこれらの地を訪れることになるだろう。 さらに10月には環太平洋経済連携協定の大筋合意がなされた。 この結果 GDP世界一位の米国と三位の日本を含む12ケ国による巨大経済圏ができあがる。 日本にとっていい面もあればつらい面もあると思うが、長い目で見れば多くの国民にとってプラスが多いのではないだろうか。
 
科学・技術の分野では、昨年に続き日本人のノーベル賞受賞者が誕生した。 北里大学の大村 智名誉教授に医学生理学賞が、東京大学梶田隆章教授に物理学賞が贈られた。 一昔前はノーベル賞受賞者が出ると大変驚いたものだが、昨今は今年もか、という気持ちになる。
 
スポーツの分野では、1月に白鵬が優勝し、大鵬の通算優勝記録を塗り替えた。 記録は破られるためにある、とはいうものの柏鵬時代に育った者としては複雑な気分になるのが不思議である。
さらに10月には、ラグビーW杯イングランド大会に出場した日本チームが3勝1敗の好成績をあげ、世界中を驚かせた。 2019年の日本大会での8強入りを期待しよう。
 
一方で、これまで我々に生きる勇気や楽しさを与えてくれた多くの方々が旅立っていった。
芸能・芸術分野では、歌舞伎の坂東三津五郎さん、落語の桂米朝さん、橘家円蔵さん、俳優の愛川欣也さん、歌手の加瀬邦彦さん、女優の原節子さん、川島なお美さん、加藤治子さん、作家の阿川弘之さん、野坂昭如さん等、スポーツ分野では柔道の斉藤仁さん、大相撲の横綱北の湖大関貴ノ浪等、政治・経済分野では町村信孝さん、塩川正十郎さん、元富士ゼロックス社長の小林陽太郎さん等々。 ご冥福をお祈りいたします。
 
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